サンプリングとは?メリットや種類の解説と事例10選
「サンプリング」という言葉は、マーケティングや販売促進の分野でよく耳にしますが、具体的にどのような手法で、なぜ効果的なのでしょうか?この記事では、サンプリングの目的から、そのメリット、成功させるためのポイントまで、事例を交えて詳しく解説していきます。
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目次[非表示]
- 1.サンプリングの目的
- 2.サンプリングのメリット
- 2.1.①顧客に直接的な体験を提供できる
- 2.2.②購買のハードルを下げられる
- 2.3.③新規顧客の獲得につながる
- 2.4.④貴重なフィードバックを得られる
- 2.5.⑤ロイヤルティの向上
- 2.6.⑥認知度の向上
- 3.サンプリングの種類と手法
- 3.1.街頭サンプリング
- 3.2.ダイレクトメール
- 3.3.展示会でのサンプリング
- 3.4.デジタルサンプリング
- 4.成功に導くサンプリングのポイント
- 5.球場を舞台にしたサンプリング事例10選
- 5.1.【事例1】 株式会社magicnumber
- 5.2.【事例2】 青山商事株式会社
- 5.3.【事例3】 イオン九州株式会社
- 5.4.【事例4】株式会社ジェーシービー
- 5.5.【事例5】 株式会社グッテイ
- 5.6.【事例6】 株式会社三井住友銀行
- 5.7.【事例7】 株式会社リクルート
- 5.8.【事例8】 株式会社リンガーハット
- 5.9.【事例9】 株式会社九州日立システムズ
- 5.10.【事例10】 株式会社ふくおかフィナンシャルグループ
- 6.まとめ
サンプリングの目的
サンプリングとは、販売促進を目的として、既存顧客や新規顧客へ商品を無料で配布するマーケティング手法です。
単に商品をばらまくのではなく、「商品を試してもらう」という体験を通じて、顧客の購買意欲を高めることが最大の目的となります。
サンプリングのメリット
サンプリングのメリットは、以下の通りです。
①顧客に直接的な体験を提供できる
言葉や写真だけでは伝えきれない、商品の香り、味、肌触り、使い心地といった五感に訴えかける体験を顧客に提供できる点が、サンプリングの最大の利点です。
この「試す」という行為が、商品の品質や価値を深く理解してもらう上で非常に効果的です。
②購買のハードルを下げられる
顧客は新しい商品に「自分に合うか分からない」という不安を抱えています。
サンプリングは、この購入リスクをゼロにすることで、安心して商品を試す機会を提供し、本商品購入への心理的なハードルを下げます。
③新規顧客の獲得につながる
これまで商品を知らなかった層や、競合他社の製品を使っていた層にも直接アプローチできます。
街頭やイベント会場でのサンプリングは、潜在顧客に商品との偶然の出会いを提供し、新たな顧客接点を生み出します。
④貴重なフィードバックを得られる
サンプル配布と同時にアンケートを実施することで、顧客の生の声や率直な感想を直接収集できます。
このデータは、商品の改善点や新たなニーズの発見に繋がり、マーケティング戦略や商品開発に活かすことができます。
⑤ロイヤルティの向上
サンプリングは単なる販促活動ではなく、「商品を試す機会をくれた」という顧客へのブランドからのギフトにもなります。
これにより、好感度や信頼感が向上し、長期的なブランドロイヤルティの構築に貢献します。
⑥認知度の向上
イベント会場など、消費者が予期せぬ場所で商品に出会うことで、印象に残りやすくなります。こうしたサプライズ的な体験は、口コミにもつながり、さらなる認知度向上に貢献します。
サンプリングの種類と手法
サンプリングには、その配布場所や方法によって、さまざま種類があります。
詳細について、以下で解説いたします。
街頭サンプリング
駅前や商業施設、イベント会場などで、スタッフが直接商品を配布する手法です。
直接手渡しすることで、商品の説明をしたり、ブランドのイメージを伝えたりすることができます。
ダイレクトメール
既存の顧客リストを活用し、商品サンプルを郵送する方法です。自社の商品の購入者に、別商品のサンプルを同梱する手法も一般的です。
展示会でのサンプリング
商品と関連性の高いイベントや展示会でサンプリングを行うことで、関心度の高い潜在顧客に直接アプローチできます。
デジタルサンプリング
SNSやウェブサイトを通じて、サンプル応募者を募る手法です。応募フォームの入力や簡単なアンケートに答えてもらうことで、顧客情報を取得し、その後のマーケティングに活用することができます。
成功に導くサンプリングのポイント
ただサンプルを配るだけでは、十分な効果は得られません。サンプリングを成功させるためには、戦略的な計画が不可欠です。
- 明確な目的設定
「ブランドの認知度を上げる」「特定の新商品の売上を伸ばす」「顧客の声を収集する」など、サンプリングを行う目的を最初に明確に定義します。目的によって、配布する商品の種類や配布方法が変わってきます。 - ターゲットの特定
誰に商品を試してほしいのか、ターゲットを明確にします。例えば、「20代の敏感肌に悩む女性」がターゲットであれば、その層が集まる場所や媒体を選んで配布することで、費用対効果を高めることができます。 - 最適なサンプルの選定と量
サンプルは、商品の魅力が十分に伝わるものでなければなりません。単なる使い切りではなく、効果を実感できる分量を用意することが重要です。また、配布する数量は、目的や予算に合わせて綿密に計画する必要があります。 - 配布方法の最適化
ターゲットに合わせた配布方法を選択します。例えば、新商品を広範囲に知ってもらいたい場合は街頭サンプリング、既存顧客のリピート率を高めたい場合はダイレクトメールが適しています。
球場を舞台にしたサンプリング事例10選
ここからは、みずほPayPayドームでのサンプリング事例をご紹介します。
商品そのものを体験してもらい、その価値を深く理解してもらうことで、顧客のブランドに対する愛着(ロイヤルティ)を高める効果的なプロモーションを実施いただけます。
また、商品のサンプリング以外にも、チラシなどの販促物も配布できるため、購買行動やサービス利用を促すことも可能です。
【事例1】 株式会社magicnumber
株式会社magicnumberは、「hiritu(ヒリツ)バランスリペア」シリーズの「シャンプー」と「トリートメント」をみずほPayPayドームの来場者に無料配布しました。
自社商品の無料サンプル品を来場者に配布することで、商品の使い心地や効果を体験いただける機会を創出しています。
日用品は生活必需品であり、実際に使ってみないと良し悪しが分かりにくい商品も多いため、サンプリングは消費者にとって非常に価値のある体験になります。

【事例2】 青山商事株式会社
青山商事株式会社は、来場者を対象にオリジナルクリアファイルのサンプリングを実施しました。
クリアファイルには、球団マスコットであるハリーホークとハニーホークのデザインが施されており、ホークスファンに喜んで手に取ってもらい、日常的に使用してもらう工夫がされています。
さらに、「洋服の青山」の企業ロゴも目立つように配置されているため、使用されるたびに青山商事株式会社の認知度向上につながる効果的な施策となっています。
【事例3】 イオン九州株式会社
イオン九州株式会社は、PayPayドームの来場者を対象に、「iAEONアプリ」 への登録を促すチラシを配布しました。アプリに登録すると、ホークス選手のサインボールが当たる抽選会に参加できるイベントも同時に実施されてます。
ホークスファンに対し、アプリの認知度拡大と登録を促すための施策となりました。

【事例4】株式会社ジェーシービー
株式会社ジェーシービーは、「SCOOP! JCB スペシャルナイター2025」 の冠協賛を実施し、来場者に「SCOOP!JCB」に関するチラシを配布しました。
このチラシでは、同サービスのお得なキャンペーン情報や各種サービス内容を提供しています。
冠協賛イベントと連動させることで、JCBカードへの関心を引きつけ、会員数の増加を促す効果的なプロモーションとなっています。

【事例5】 株式会社グッテイ
株式会社グッデイは、来場者に対し、CMで使用されるキャッチフレーズ「グッデイならできる♪」を記載した「うちわ」を配布しています。
店舗の看板にも使われている鮮やかなオレンジ色の「うちわ」は、来場者の目を引き、企業のブランディング強化につながる効果的な施策となっています。

【事例6】 株式会社三井住友銀行
三井住友フィナンシャルグループは、提供するモバイル総合金融サービス「Olive」の利用者拡大に向け、福岡ソフトバンクホークスとの限定キャンペーンを告知するチラシを入場者に配布いたしました。
ハリーホークをデザインに取り入れた本キャンペーンは、ホークスファンの関心を引きつける工夫が凝らされており、効果的なプロモーションとなっています。

【事例7】 株式会社リクルート
株式会社リクルートは、ホークスの公式戦で「スーモナイター」を開催しました。
当日、みずほPayPayドームの来場者には、「あなたの街の住まい探しはスーモ」と記載されたクリアファイルやオリジナルうちわなどが配布されました。
このサンプリングを通じて、「あなたの街の住まい探しはスーモ」というメッセージを、九州・福岡エリアに住むターゲット層に強く印象づける効果的なプロモーションとなりました。
【事例8】 株式会社リンガーハット
株式会社リンガーハットは、「リンガーハット」と「とんかつ濵かつ」が福岡ソフトバンクホークスとコラボレーションした「食べて当てよう応援キャンペーン」の開催に合わせ、来場者へキャンペーンの案内チラシを配布しました。
選手や球団のスローガンを取り入れたデザインが、ホークスファンの注目を集めています。

【事例9】 株式会社九州日立システムズ
株式会社九州日立システムズは、来場者向けにオリジナルクリアファイルのサンプリングを実施しました。
選手のデザインを施したクリアファイルを配布することで、普段使いを促し、社名の認知度向上とブランディング強化を図っています。

【事例10】 株式会社ふくおかフィナンシャルグループ
株式会社ふくおかフィナンシャルグループは、来場者を対象にサンプリングを実施しました。
夏の暑い時期に利用頻度の高い「うちわ」を配布することで、より多くの人に手に取ってもらい、認知度アップを図っています。

まとめ
この記事では、サンプリングについて以下の内容を解説しました。
サンプリングの目的
サンプリングのメリット
サンプリングの種類と手法
成功に導くサンプリングのポイント
球場を舞台にした 「サンプリング」の事例10選
サンプリングは、単なる「お試し」ではなく、顧客との深い絆を築き、ブランドのファンを増やすための「未来への投資」です。商品の魅力を最大限に引き出す場所と方法を選び、顧客にとって忘れられない特別な体験をデザインすること。これが、現代のサンプリングを成功させる鍵です。
ぜひ、今回ご紹介したアイデアを参考に、あなたのブランドと商品を最高にアピールするサンプリング戦略を練ってみてください。
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