マウンド広告とは?もたらす広告効果やメリット・事例を徹底解説
近年、スポーツマーケティングや企業ブランディングにおいて、プロ野球スタジアムを活用した広告媒体が注目を集めています。外野フェンス看板やバックネットLEDなど様々な形態がある中、特に高いマーケティング効果を発揮しているのが「マウンド広告(ピッチャーマウンド広告)」です。
本記事では、マウンド広告の定義や仕組み、企業が得られるメリットを解説します。さらに、スタジアム内の他広告と組み合わせる「相乗効果」をより深く理解していただくため、マウンド以外の広告手法もご紹介。福岡ソフトバンクホークス(みずほPayPayドーム)の事例を交え、具体的な活用方法や効果を分かりやすく解説します。
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目次[非表示]
球場広告の進化と「マウンド広告」の登場背景
かつての球場広告は、外野の「フェンス看板」が主流であり、テレビの中継画面に映し出される外野看板はブランド認知を拡大する強力なツールでした。
しかし、メディアの多様化に加え、SNSや動画配信サービスで「ハイライトやショート動画(投打を中心とした拡大映像)」をスマホで視聴するスタイルが普及したことで、外野看板が画面に映る機会そのものが減少しつつあります。
こうした背景から、視聴者の視線が集中する「画面の中心」に広告を配置するアプローチが重要視されています。そこで登場したのが、試合のあらゆるシーンで主役となる「ピッチャーマウンド広告」です。
NPB(日本野球機構)では、2022年シーズンから一部球団で導入が始まりました。
試合の緊迫感や感動の瞬間と企業ブランドをダイレクトに結びつける手法であり、現代のスポーツマーケティングにおいて高い広告露出と認知向上が期待できる媒体として活用されています。
「ピッチャーマウンド広告」の定義と基礎知識
「ピッチャーマウンド広告」とは、野球場のピッチャーマウンド後方や側面の傾斜部分に、企業のロゴやブランドマークを特殊な技法で掲出する広告媒体です。プレイヤーのプレーに支障をきたさないよう、滑り止め処置や安全性に配慮された特殊なシートやペイントが使用されています。
プロ野球の試合時間(約3時間)の大半において、カメラのアングルや観客の視線はピッチャーとバッター、およびその間にあるマウンド周辺に注がれます。
球場内で最も露出時間が長く、注目度の高いエリアに設置される媒体であり、近年の映像配信の高画質化に伴ってロゴの視認性はさらに高まっています。
ピッチャーマウンド広告が持つ3大メリット
メリット1:中継映像に映りやすい高い視認性
中継で最も多く画面に映し出されるのは、ピッチャーとバッターを結ぶ直線的なアングルです。マウンド周辺は投打を映す中継画面に入りやすく、視聴者の目に触れる機会が多いエリアです。これはテレビ中継だけでなく、Webのライブ配信でも同様の効果を発揮します。
メリット2:メディアやSNSでの「二次拡散効果」
プロ野球の露出はリアルタイムの中継だけに留まりません。試合後のスポーツニュース、新聞、各種SNSでハイライト動画や写真が大量に拡散されます。劇的なシーンの映像や写真にもマウンド広告が写り込むことが多いため、広告費以上のインプレッション効果が期待できます。
メリット3:ブランドイメージの向上に期待ができる
プロ野球を支援する企業としての認知や、ブランドイメージの向上が期待できます。「プロ野球界を支えている企業」というポジティブなイメージは、BtoBビジネスにおける信頼性獲得やブランディングに大きく貢献します。
マウンド広告以外にも効果的なスタジアム広告例
球場内の複数の広告アセットを掛け合わせることで、単なるロゴ露出に留まらない立体的なプロモーションが可能になります。ここでは、福岡ソフトバンクホークス(みずほPayPayドーム福岡)での実際の活用事例をベースに、ファンへ強烈な印象を残す効果的な組み合わせのモデルケースをご紹介します。
①「音」と「動き」を掛け合わせたダイナミック広告
世界最大級の5面マルチビジョン「ホークスビジョン」が誇るダイナミックな映像表現(動き)と、ドーム全体に響き渡る臨場感あふれる音響(音)を掛け合わせた、迫力あるアピールが可能です。
イニング間や選手交代時のCM放映はもちろん、三振の瞬間などの球場演出・サウンドとリアルタイムに連動。視覚と聴覚の両面から観客の感情を揺さぶり、ドーム全体を企業カラーに包み込む、記憶に残る圧倒的なブランド体験を構築できます。
② 「観客席」の仕掛けとつなげるアクション誘導
一般席のカップホルダーや座席背面にQRコードを掲載するアイデアです。マウンド広告で認知を広げ、試合観戦中にファン参加型のスマホクイズや抽選、特設ページ(LP)へスムーズに誘導する動線が作れます。目の前に見えている企業だからこそ、ファンも親近感を持ってスマホをかざしやすくなります。
③ 「大階段やドーム外周」で、行き帰りの道のりをジャック
イベント等を含めた年間総動員数約445万人を誇るドームだからこそ、来場者が必ず通る「大階段」の巨大ラッピング広告や外周の柱巻広告との連動が効果的です。道中で見かけ、試合中に何度も目にし、帰り道でまた見送られる。「一日の観戦体験を包み込む反復露出」により、企業ブランドを深く浸透させることができます。
福岡ソフトバンクホークスにみるマウンド広告とグラウンド広告の事例
スポーツ協賛における広告効果やビジネス価値を検証する上で、福岡ソフトバンクホークスは極めて象徴的で最適な事例です。
個人視聴率の低下や録画・配信視聴への移行が進む現代メディア環境においても、同球団のテレビ中継はリアルタイムで平均視聴率10.8%(福岡県内で約55万人が視聴※)という高い数値を維持しています。
この強大な発信力とメディアパワーがあるからこそ、現地や画面を通じて多くのファンへ効果的にアプローチする広告手法が確立されているのです。
※視聴人数の試算ロジックについて
2025年9月時点の福岡県の世帯数(2,444,042世帯)に世帯当たりの平均人数(2.08人)を掛けた推計人口ベースに、平均視聴率(10.8%)を乗じて算出した推定値です。
マウンド広告:ヤマエグループ
すべての投球、そしてすべてのプレーの起点となるマウンドは、名実ともにスタジアムの「中心」です。
ヤマエグループは、投手が立つマウンド後方のフラットなエリアに企業ロゴを掲出する「マウンド広告」を展開しています。
球場内の観客だけでなく、テレビ中継や配信を通じて全国の野球ファンへブランドを発信できる高い注目度を持つ広告媒体です。プロ野球の熱気や感動と企業ブランドを結びつけ、認知向上につながる取り組みとなっています。

その他のグラウンド広告の事例
みずほPayPayドームのグラウンド内では、注目度の高いマウンド広告のほかにも、試合の劇的な瞬間やカメラアングルに連動した様々なグラウンド広告が効果的に展開されています。
- バックネットLED
打者や捕手の後方にあるバックネット周辺に掲出される広告です。投球シーンで頻繁にカメラに映るため視認性が非常に高く、スタジアムの観客だけでなく、テレビや動画配信を通じて全国の視聴者へ届くのが特徴です。そのため、企業ロゴやブランド名の認知向上を目的に多く活用されています。

- バーチャル広告
実際の球場内ではなく、テレビや動画配信の映像上にデジタル広告を合成する手法です。みずほPayPayドームなどで導入されており、画面に表示される投球履歴(ピッチャーの投球コース表示)の周辺に広告を掲載することで、視聴者へ効果的にアプローチします。

福岡ソフトバンクホークスの事例が示すように、圧倒的な存在感を放つ「マウンド広告」をはじめ、グラウンド内にはそれぞれ異なる特徴を持った魅力的な広告が多数展開されています。企業のプロモーション目的や用途に合わせて、最適な広告枠を柔軟に選択・活用することができます。
マウンド広告に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 一番のメリット(広告効果)は何ですか?
A. 野球中継で「最も露出時間が長い特等席」だからです。 中継では投打のアングルが試合の大半を占めるため、画面中央に必ず広告が映り込みます。無意識に何度も目にする「単純接触効果」が高く、ニュースのハイライトやSNSの動画拡散による二次露出も多いため、一過性に終わらない高い認知効果が得られます。
Q2. 選手のプレー(安全性)に支障や影響はないのですか?
A. 選手のプレーや安全性に配慮し、球団および関係機関の基準に沿った素材や掲出方法を採用しています。使用する特殊ペイント等は、NPB(日本野球機構)の厳しい審査を通過しており、周囲の土に近い硬さや滑りにくさに調整されているため、怪我やイレギュラーバウンドのリスクを極力抑えています。福岡ソフトバンクホークスでは、設置場所についても、投手の踏み込み位置や野手との交錯を避けた「マウンド後方のフラットなエリア」に限定しています。
Q3. 自社のロゴマークなど、どんなデザインや色でも掲出できますか?
A.選手のプレーを妨げないよう、デザインや素材には一定の制限があります。光を反射する素材や、ボールを連想させる模様は掲出できません。色数はシンプルに抑え、球場ごとの規定(白や土に馴染む色など)に沿う必要があります。デザイン調整時にはNPB(日本野球機構)のアグリーメントに基づき実施を行います。ロゴの視認性確保と選手の安全性を両立させたデザインになるように球団がしっかりサポートいたします。
まとめ
この記事では、マウンド広告について以下を解説しました。
- 球場広告の進化と「マウンド広告」の登場背景
- 「ピッチャーマウンド広告」の定義と基礎知識
- ピッチャーマウンド広告が持つ3大メリット
- 「スタジアム全体広告」を活かした組み合わせ例
- 福岡ソフトバンクホークスにみるマウンド広告とグラウンド広告の事例
プロ野球という日本最高峰のエンターテインメント空間において、ピッチャーマウンド広告が持つ価値は、単なる看板広告の域を超えています。何万人、何十万人という人々の熱狂が一点に集まる「スタジアムの心臓部」に企業のメッセージを刻み込む手法です。
これからのスポーツマーケティングを成功させる鍵は、マウンド広告という強力な「核」を持ちながら、スタジアムの内外のメディアと立体的に連動させ、消費者の顧客体験(UX)をトータルでデザインすることにあります。
自社のブランド価値を次なるステージへと引き上げたい企業にとって、ピッチャーマウンドという究極の舞台は、ビジネスの飛躍をもたらす最高の発信地となるでしょう。
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