ファンエンゲージメントとは? 企業が期待できる効果や主な施策、実施時のポイントを解説

企業がファンを獲得・育成するには、広告やキャンペーンだけでは不十分です。ファンが自発的に語り、参加し、仲間を誘いたくなる「推したくなる仕掛け」を設計することこそが、ファンエンゲージメントの本質です。
本記事では、ファンエンゲージメントの定義や重要性・効果、実践手法、事例などを解説し、福岡ソフトバンクホークスの取り組みも併せて紹介します。
なお、ファンエンゲージメントにつながる福岡ソフトバンクホークスのサービスは、こちらの資料もご確認ください。
>おすすめの記事はこちら
・ファンマーケティングの成功事例5選。プロ野球のスポンサーシップを活用した効果的な施策
目次[非表示]
ファンエンゲージメントとは
ファンエンゲージメントとは、企業・ブランド・スポーツチームとファンが、継続的な相互作用を通じて築く強固な関係性のことです。単なる商品やコンテンツの提供にとどまらず、“応援したくなる愛着や思い入れ”を育み、長期的な支持や積極的な関与を生み出す戦略・施策の総称といえます。ファンエンゲージメントは、日常的な接点の積み重ねによって形成されます。
▼日常的な接点の例
SNSでの反応やUGC(ユーザー生成コンテンツ)の投稿
試合観戦やイベント参加
限定グッズの購入や友人の招待
アンケート回答や開発へのフィードバック
ボランティア活動への参加
こうしたオンライン・オフライン双方の行動が重なり合うほど、ファンは「消費者」から「当事者」へと移行します。
▼ファンエンゲージメントにおける3つの特徴
特徴 | 詳細 |
双方向性 | 一方的な発信ではなく、ファンの声や行動を反映してお互いが価値を高める |
継続性 | 単発イベントではなく、会員制度やコミュニティ運営で接点を保つ |
コミュニティ性 | ブランドとの関係だけでなく、ファン同士のつながりが誇りを育てる |
特にこの構造が分かりやすく表れているのが、スポーツやエンタメの分野です。観戦体験や選手の物語が核となり、スタジアムとデジタル接点の組み合わせで熱量が増幅します。BtoBでもユーザー会や事例共有が同様の役割を果たし、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)や継続利用、紹介に直結します。
なぜファンエンゲージメントが注目されるのか
ファンエンゲージメントがマーケティング領域で注目される背景には、社会と市場の大きな変化があります。主な理由は次の3つです。
▼ファンエンゲージメントが注目される理由
- 消費者行動の変化
- デジタルメディアの普及
- 業界横断でのファン化戦略
まず、消費者の行動が変化し、機能や価格だけでなく、ブランドのストーリーや体験価値を求めるようになったことが挙げられます。また、SNSやUGC(ユーザー生成コンテンツ)の普及によって双方向の発信がしやすくなり、口コミが広がるスピードも加速しました。さらに、業界の枠を超えたコラボレーションやコミュニティ形成が進み、ファンとの信頼関係づくりが事業拡大にもつながっています。
これらの要因はいずれも、顧客との関係性が事業成長に直結することを示しています。ファンエンゲージメントは顧客ロイヤルティと事業成長を結びつける新たな必須条件であり、単なるトレンドではなく持続的成長の戦略基盤だといえます。
ファンエンゲージメントの重要性と期待できる効果
ファンエンゲージメントの核となるのは、「信頼」と「共感」をどのように育てるかという点です。
福岡ソフトバンクホークスは、試合やイベントなどを通じてファンと日常的に接点を持ち、応援する喜びや一体感を醸成しています。その結果、ファン同士や球団との間に自然なコミュニティが生まれ、長期的な関係性の土台となっています。
こうした強固な関係性を支えるのが、ホークスの幅広いファン層です。男女比はほぼ均等で、全年代にバランスよく分布しており、特に20〜60代の割合が高いことが特徴です。購買意欲の高い層にアプローチできるだけでなく、ファミリー層やシニア層など多様な支持層が存在することで、より広い層へのリーチが可能になっています。
▼ファンクラブ会員の内訳(クラブホークス:有料会員/タカポイント会員:無料会員)
※2024年10月18日時点
このように、ホークスは多様なファン層との関係を通じてブランド価値を高め、スタジアムを中心としたコミュニティの活性化を実現しています。また、こうして形成されたファン基盤は、スポンサー企業にとっても魅力的なマーケティングの土台となります。
企業は、ホークスが築いてきたファンとの強固な関係性を活用することで、ブランド認知や販売促進など、より高いエンゲージメント効果を得ることが可能です。具体的な企業による活用方法は、後述する「企業がホークスのファンエンゲージメントを活用する主な施策」、それを実現するホークスのスポンサーメニューも「スポンサー企業が活用できるホークスの提供メニュー」で紹介します。
ファンエンゲージメント強化のためのポイント
協賛企業がファンと継続的に関係を築くには、単発のイベントで終わらせず、継続的かつ戦略的な取り組みとして設計することが重要です。特定の施策に頼るのではなく、「ファンとの接点をどのように増やすか」「どのような体験を提供するか」という観点から、長期的な関係構築を目指す必要があります。
ホークスでは、協賛企業の施策がブランド認知や購買意欲にどのような影響を与えているかを検証する『ブランドインパクト調査』を定期的に実施しています。こうしたアンケート調査の結果をまとめた資料も公開しており、施策の効果を客観的なデータで確認し、次の戦略に生かすことが可能です。ファンの嗜好や行動の傾向を把握しながら、より満足度の高いサービスへと改善を重ねることが、ロイヤルティ向上への近道です。
アンケート調査結果をまとめた資料は、こちらをご確認ください。
企業がホークスのファンエンゲージメントを活用する主な施策
ファンエンゲージメントを高めるには、単発のキャンペーンではなく、複数の施策を組み合わせた総合的アプローチが重要です。オンラインとオフラインを連動させることで、ファンの満足度や施策の効果が高まります。
効果的なグッズやオリジナルアイテム制作
オリジナルグッズは、ファンの熱量を活用して企業のブランドや商品を自然にPRできる有効な手法です。
ホークスとコラボした限定アイテムや記念グッズを制作することで、試合観戦時や日常での使用を通じて長期的な露出効果が得られます。例えば、ロゴ入りタオルを制作すれば、スタジアム内だけでなくSNS投稿などを通じて認知が拡散され、ファンの購買意欲向上と企業のブランド想起の強化につながります。
▼オリジナルグッズの例(株式会社博多グリーンホテル)

また、限定グッズは「ファンに寄り添う企業」としての好印象を形成する効果も期待できます。こうしたコラボを通じて、企業は販促とブランディングの両面で高いリターンを得られるでしょう。
福岡ソフトバンクホークスでは、球団ロゴ、マスコット、選手肖像などを使用した商品を制作・販売いただける「ライセンス契約」を提供しています。サービスの詳細はこちらをご確認ください。
イベントによるファンとの交流促進
トークショーや選手参加型のイベントなど、ファンが直接体験できる場を提供することで「企業への好感度」と「ブランド想起率」を高めることができます。イオン九州株式会社を例に挙げると、宮崎春季キャンプで行われた「節分イベント」では、実際にイオン九州で販売している恵方巻をホークス選手と先着200名のファンに配布しました。
▼恵方巻の配布イベント

こうしたホークスとの共同イベントは、ファンとの接点を創出しながら企業のブランド認知や販売促進につなげられる効果的な施策です。また、商品の販促だけでなく、地域密着型ブランドとしての印象強化にもつながります。
スポンサー企業が活用できるホークスの提供メニュー
福岡ソフトバンクホークスが構築しているファンエンゲージメントの場を、スポンサー企業は以下の提供メニューを通じて自社のブランド体験へとつなげられます。
スーパーボックス(VIPルーム)

スーパーボックス(VIPルーム)は、みずほPayPayドームの4・5・6階に位置し、グラウンドを一望できるお部屋です。取引先や顧客を特別席に招待することで、特別な体験を共有し、信頼や好意を深める機会となります。
スーパーボックス(VIPルーム)の資料はこちらからご確認ください。
シーズンシート(年間指定席)

ホークスのシーズンシートは、みずほPayPayドーム内にある全34種類の多様な席種から指定席を選択できます。自社だけの特等席に顧客を招待し、試合観戦が可能です。非日常の時間を共有し、感動と興奮を分かち合うことで、取引先・顧客との絆を深められます。
2026年度のシーズンシートは、現在販売中です。興味のある企業様はぜひこちらの資料もご覧ください。
なお、年間指定席についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ブース出展

ドーム内コンコースにブースを出展することで、来場者と直接対話・接点を持つ機会が生まれます。
ロゴや体験コンテンツを通じてブランドを印象づけられるだけでなく、アンケートや企画への参加などを通してファンとの双方向のコミュニケーションが促進され、企業への親近感や信頼感の醸成につながります。
ビジョン広告

みずほPayPayドーム内のビジョンに広告を掲出することで、試合中の盛り上がりや感動の瞬間に広告が流れ、ファンの記憶に残りやすく、ポジティブな印象の定着につながります。チームへの熱量とブランド体験が結びつくことで、企業への親近感や関心を高める効果が期待できます。
これらの取り組みは単なる広告露出ではなく、「ファン体験と企業価値を結びつけるタッチポイント」です。スポンサー企業は、ホークスの圧倒的な集客力と熱量を活用することで、ブランド認知の拡大から売上増加まで直結するROI(Return On Investment:投資利益率)の高いマーケティング効果を得ることができます。
まとめ
この記事では、ファンエンゲージメントについて以下の内容を解説しました。
- ファンエンゲージメントとは
- なぜファンエンゲージメントが注目されるのか
- ファンエンゲージメントの重要性と期待できる効果
- ファンエンゲージメント強化のためのポイント
- 企業がホークスのファンエンゲージメントを活用する主な施策
- スポンサー企業が活用できるホークスの提供メニュー
ファンエンゲージメントは、顧客との信頼関係やコミュニティを育て、長期的な成長につなげる経営基盤です。ホークスはスタジアム体験や交流イベントを通じてファンの熱量を高め、その仕組みをスポンサー企業にも提供しています。スポンサーシップを活用することで、ブランド認知の拡大、顧客関係の強化、売上向上といったビジネス成果を実現できます。
『福岡ソフトバンクホークス』では、認知度向上やブランドイメージの強化、新たな顧客の獲得などさまざまな目的に活用できるスポンサーシップのメニューを用意しています。
スポンサーシップの効果を具体的な数値でまとめた資料はこちらです。





