アンバサダー契約とは。スポンサーシップ契約との違いと起用事例
ビジネスシーンにおいては、自社の商品・サービスをプロモーションする目的で芸能人やスポーツ選手をはじめとする著名人と契約を結ぶケースがあります。このようなケースにおいて活用される契約の一つが、アンバサダー契約です。アンバサダー契約を締結することで、一般的な広告とは異なるアプローチで商品・サービスをプロモーションできます。
この記事では、アンバサダー契約の概要やスポンサー契約との違い、メリット、事例を解説します。
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アンバサダー契約とは
アンバサダーとは、企業やブランドの商品・サービスの魅力を自ら体験し、その価値を積極的に周囲へ発信する役割を持つ人を指します。広告塔やイメージキャラクターとしての活動だけでなく、SNSでの情報発信やイベント参加を通じて、ファンやユーザーとのつながりを深めることが特徴です。
また、アンバサダー契約とは、芸能人やインフルエンサー、スポーツ選手などの著名人に自社のアンバサダーとして活動してもらう契約のことです。アンバサダーの活動は、契約内容によって多岐にわたります。
▼アンバサダーの活動内容例
- 自社イベントでのPR活動
- 商品パッケージや広告への出演
- アンバサダー本人のSNSアカウントでの情報発信 など
アンバサダー契約を行うことで、ブランドの認知拡大や購買促進など、より高いプロモーション効果が期待できます。
アンバサダー契約とスポンサー契約の違い
アンバサダー契約と混同しやすい契約として、スポンサー契約があります。
スポンサー契約とは、特定の個人や団体を支援する見返りとして、自社や自社商品のプロモーションを行う機会や手段を獲得する契約です。アンバサダー契約とスポンサー契約は、他者との契約を通じて情報発信を行う点では共通している一方で、プロモーションの方法や期間などに違いがあります。
▼アンバサダー契約とスポンサー契約の違い
契約の種類 | プロモーションの方法 | 期間 |
アンバサダー契約 | アンバサダーが日常生活も含めて積極的に商品を利用して、魅力を発信する | 中長期的 |
スポンサー契約 | スポンサー先を通じて、広告や宣伝活動の機会を確保する | 短期的〜長期的 |
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アンバサダー契約のメリット
アンバサダー契約を結ぶことで、自社の商品・サービスの認知度やブランドイメージの向上が期待できます。また、新たな顧客層を開拓するためにもアンバサダー契約は有効です。アンバサダー契約には、大きく3つのメリットが挙げられます。
商品・サービスの認知度が向上する
1つ目は、商品・サービスの認知度向上です。人気のある著名人を起用することで、自社の商品・サービスをアンバサダーとセットで印象付けることができ、認知の拡大が期待できます。また、アンバサダーのSNSアカウントでの発信が拡散され、より多くの人の目に触れる機会を得られるのも大きな強みです。
ブランドイメージの強化につながる
2つ目は、ブランドイメージの強化です。アンバサダーとなる著名人が持つポジティブなイメージが自社ブランドにも反映され、ブランドイメージの強化につながります。アンバサダーと自社商品・サービスのイメージが結びつくことで、競合他社との差別化にもつながり、ブランド全体の価値向上に寄与します。
新たな顧客層を開拓できる
3つ目は、新たな顧客層の開拓です。アンバサダーのファン層へ情報を届けられるため、これまでリーチできなかった層へのアプローチが可能になります。特に、自社のターゲット層とアンバサダーのファン層が重なる場合は、高い相乗効果を期待できるでしょう。
アンバサダーを起用する方法
アンバサダーを起用する際には、まずどのような人物がブランドの顔としてふさわしいかを慎重に選定することが重要です。ターゲット層と親和性が高く、ブランドのメッセージに共感できるタレント・クリエイター・スポーツ選手などが候補になります。起用の進め方としては、大きく2つのアプローチがあります。それぞれの特徴をまとめると次のとおりです。
▼アンバサダーの起用方法と特徴
起用方法 | 特徴 |
所属事務所・団体に直接交渉する | 仲介手数料を抑えつつ自社の条件を伝えやすい |
キャスティング代行会社を利用する | 多くの候補者データを持ち、起用交渉や契約書の整備、プロモーション企画の提案力がある |
さらに、スポーツ選手をアンバサダーに起用する場合は、所属チームとのスポンサーシップ契約を通じて、選手とアンバサダー契約を結ぶ方法もあります。
『福岡ソフトバンクホークス』では、チームの名称・ロゴやマスコットをプロモーションに活用できる『ライセンス契約』を提供しており、アンバサダー施策と組み合わせることで効果的なブランディングが可能です。
福岡ソフトバンクホークスのアンバサダー起用事例
福岡ソフトバンクホークスのスポンサーシップを通じて、プロ野球選手をアンバサダーに起用した事例を紹介します。
BRITA Japan株式会社
福岡ソフトバンクホークスとスポンサーシップ契約を締結したBRITA Japan株式会社では、その一環として近藤健介選手をアンバサダーに起用しました。スポーツと水分補給の親和性から、九州エリアにおける自社の浄水器の認知度向上に向けて、スポンサーシップ契約とアンバサダー契約を併せて活用しています。
BRITA Japan株式会社と近藤健介選手とのアンバサダー契約についてはこちら
詳しくはこちらのインタビュー記事をご確認ください。
モンスターエナジー
エナジードリンクブランドの『モンスターエナジー』では、アンバサダーとして柳田悠岐選手を起用しました。モンスターエナジーの販売チャネルやイベント、デジタルコンテンツを通じて、アンバサダーが登場するキャンペーンや動画コンテンツを展開する予定です。モンスターエナジーは、2025年シーズンにおいて福岡ソフトバンクホークスを含むパ・リーグ6球団とスポンサーシップ契約を結んでいます。アンバサダー契約は、モンスターエナジーとプロ野球界とのスポンサーシップをさらに深化させるものとなっています。
まとめ
この記事では、アンバサダー契約について以下の内容を解説しました。
- アンバサダー契約の概要
- アンバサダー契約とスポンサー契約の違い
- アンバサダー契約のメリット
- アンバサダーを起用する方法
- 福岡ソフトバンクホークスのスポンサーシップで選手をアンバサダーに起用した事例
芸能人やインフルエンサー、スポーツ選手などの著名人とアンバサダー契約を結ぶことで、自社の広告塔・イメージキャラクターとしてさまざまな活動を行ってもらえます。スポーツ選手をアンバサダーに起用したい場合は、所属するチームとのスポンサーシップ契約を通じて行う方法があります。
『福岡ソフトバンクホークス』では、認知度向上やブランドイメージの強化、新たな顧客の獲得などさまざまな目的に活用できるスポンサーシップのメニューを用意しています。詳しくはこちらの資料をご確認ください。