後援と協賛の違いとは?それぞれの違いやメリットについて
 
イベント開催時や企業のHPなどで、「後援」や「協賛」という言葉を耳にしたことはありませんか?
イベントや企業を「支援する」という意味では同じですが、行う目的や支援の中身、支援を行う利点も異なります。
この記事では、「後援」と「協賛」の概要や目的、違いについて解説し、福岡ソフトバンクホークスの事例も紹介していきます。
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目次[非表示]
後援と協賛の違い
後援とは?
概要
イベントや事業を公的に支援または認めることで、文化庁や自治体、教育機関、業界団体などが主に行うことが多いです。
本質的には「公的な支援の表明」や「教材的・公益的観点からの承認」に近く、必ずしも金銭的支援を伴わない場合が多く、主催者に対する信頼性・公的性格の付与が主目的です。
主に以下のような支援を指します。
- 名義的後援:公的機関や団体が名前を貸して信用や権威を与える(必ずしも金銭は伴わない)
 - 人的・専門的後援:専門知識や人手、広報などを提供する名称表示例 後援:○○県、後援:○○市など
 
目的
公的性・信頼性の付与:
公的団体の承認を与え、参加者や関係者の信頼を高める- 公益的情報の普及:
公益性の高い情報や施策を広く周知する 地域・文化振興:
地域活性化、文化・教育活動の支援を通じて公共の利益を促進する- 社会貢献の実践:
自治体や公益団体が社会的責任(CSR/公共性)を果たす一環として支援する 
協賛とは?
概要
イベントや事業に対して金銭・物品の提供、サービス提供などを行い、広告露出、商品サンプル配布などを受ける関係で、企業がマーケティング手段として行うことが多いです。
本質的には「商業的な支援」であり、スポンサーシップに近く、提供する資金・物品に対して一定の宣伝効果や対価を期待するものです。
主に以下のような支援を指します。
- 企業的協賛:企業や団体がスポンサーとして資金や物品を提供する
 - 宣伝的協賛:広告や宣伝、PRの機会(ロゴ掲出、ブース出展など)を得る名称表示例 協賛:○○株式会社(ロゴ)、特別協賛:○○株式会社など
 
目的
広告・ブランド露出:
イベントや媒体で企業ロゴや名前を掲出し、認知度を高める- 販促・顧客獲得:
サンプル配布や会場での販売、リード獲得を通じて直接的な売上・顧客増を狙う B2B/ネットワーキング:
業界イベントでの協賛を通じて他企業との商談や提携、取引拡大を図る- 社員のエンゲージメント向上:
社員参加やボランティア活動を通じて社内の士気向上や一体感を作る 
後援と協賛の違い
後援と協賛には下記の違いがあります。
後援
- 公的・公益的な団体が行うことが多い
 - 主に公的な信用や名義を貸す形の支援
 - 主催者に対する信頼性・公的性格の付与が主目的
 
協賛
- 企業や民間団体が行うことが多い
 - 金銭や物品、サービスなど具体的な提供を伴う支援
 - スポンサーシップに近く、企業の認知度を高める事が目的
 
後援と協賛のメリットについて
後援のメリット
- ブランド認知・イメージ向上
社会貢献や文化支援、地域貢献を行うことで企業イメージが向上する - 顧客・市場との接点強化
イベント参加者やプロジェクトの支持層と直接接点が持てる - 社内モチベーション向上・人材採用メリット
ボランティア参加や社内報での紹介などによりエンゲージメント向上 - ネットワーキング・ビジネス機会の創出
後援先や他の後援企業、参加団体との関係構築により、新規ビジネスや共同事業の機会が生まれる - マーケティング効果・販促機会
メディア露出を通じて間接的な広告効果が期待できる 
協賛のメリット
- 直接的な露出・販促効果
企業ロゴ掲載、広告出稿、ブース出展などでブランドの露出や商品プロモーションが可能 - 売上・顧客獲得の機会
イベント会場での販売、サンプル配布、リード獲得を通じて直接的な収益や顧客獲得が期待できる - イメージ向上
CSRや地域貢献をアピールでき、企業イメージやブランド価値の向上につながる - 契約でリターンを明確化できる
露出量や優先権、独占カテゴリなど、契約で具体的な見返りを設定できる - 幅広い支援の形が可能
金銭提供だけでなく物品提供、技術支援、会場提供など多様な協力が行える 
後援や協賛を実施するための手順紹介
ここでは、後援や協賛を得るための一般的な手順を簡潔に紹介します。
後援を得るための手順
手順  | 内容  | 
|---|---|
1.対象の選定  | イベントの目的・対象と合致する団体をリストアップ  | 
2.ガイドライン確認  | 機関の後援に関する窓口、必要書類などを確認  | 
3.申請書類の準備  | 申請書、事業計画書など必要書類を準備  | 
4.事前相談  | 担当部署へ事前に相談(可能なら必須)  | 
5.申請・提出  | 指定様式や提出方法に従い、締め切り内に提出  | 
6.承認後の対応  | 後援名義の使用ルールを確認  | 
7.活動報告・お礼  | イベント後は実績報告書や収支報告、お礼の連絡をする  | 
協賛を得るための手順
手順  | 内容  | 
1.対象の選定  | イベントの目的・対象と合致する団体をリストアップ  | 
2.スポンサーシップパッケージ作成  | 提供できる協賛プランを複数用意する  | 
3.提案資料の作成  | 企画書と、協賛メリットを分かりやすく示す  | 
4.アプローチ・交渉  | 企業の適切な窓口にメールや電話でアプローチ  | 
5.契約締結  | 協賛内容、提供時期、免責事項などを明文化した契約書を作成  | 
6.実行・露出管理  | 合意どおりの露出を確実に実施し、品質管理を行う  | 
7.報告・フォローアップ  | イベント後は実績報告書や収支報告、お礼の連絡をする  | 
福岡ソフトバンクホークスの協賛事例
ここからは、福岡ソフトバンクホークスが行っている協賛の事例を紹介していきます。
協賛事例①:イベント協賛
ホークスの公式戦で、最高の盛り上がり・注目度を誇る「ピンクフルデー」や「鷹祭 SUMMER BOOST」、「ファイト!九州」などのイベント。
注目度の高いイベントにご協賛いただくことで、従業員のモチベーションアップや取引先との関係構築、認知度向上に貢献できます。
ファイト!九州
2016年4月に熊本・大分地震の復興支援プロジェクトとして始まり、継続的な支援活動を行ってきました。2020年の新型コロナウイルスの流行を受け、復興支援に限らず活動定義を広げ、"ホークスがファンの皆さまと一緒になって九州を元気にする活動"とし、毎年さまざまな九州を元気にする取り組みを展開しています。

協賛事例②:冠協賛(ゲームデースポンサー)
スポーツイベントに対してスポンサーシップを提供し、企業名などを冠として使用できる権利を冠協賛(ゲームデースポンサー)と呼び、企業やブランドの認知度を高め、広く宣伝する重要な役割を果たします。
冠協賛(ゲームデースポンサー)における権益のご紹介
冠協賛(ゲームデースポンサー)としてホークスの試合運営を支援することで、以下のような権益を得ることができます。
始球式
実施時には、お名前・肩書きのアナウンスと共に出演者様をセンタービジョンにて映し出しいたします。

コンコース内PRブース
コンコース内、4つのゲートいずれかにて、アンケートや抽選会などのプロモーションを行うブースをご出展いただけます。

試合前インフォメーション
サイドビジョン・ウィングビジョンに貴社広告を掲出、センタービジョンでもライブ映像を放映するため、迫力あるプロモーションを実施していただけます。

協賛事例③:ホークスみらいスポンサー
CSR活動の一環として、福岡ソフトバンクホークスを通じて福岡・九州地域のスポーツ振興を目的とした「ホークスみらいスポンサー」というスポンサーシッププログラムがあります。
協賛金は、青少年の健全育成に寄与する野球振興事業の取り組みに活用しており、協賛企業へは「ホークスみらいスポンサー」の呼称とロゴが使用できる権利などを提供しています。
企業の媒体などで「ホークスみらいスポンサー」の取り組みに協賛頂いている内容を発信することで、企業のブランドイメージ向上に貢献します。
- スポーツ教室
 
保育園や幼稚園児を対象に、野球的アプローチでの運動体験を通じて子ども達の身体能力の向上を促し、運動の楽しさを学ぶことを目的とした教室を開催しています。

- 野球教室
 
元プロ野球選手を中心としたアカデミーコーチや球団マスコットが、チームや学校などを訪問して指導を行う「訪問型野球教室」に取り組んでいます。

まとめ
この記事では後援と協賛の違いについて以下の内容を解説しました。
- 後援と協賛の違い
 - 後援と協賛のメリットについて
 - 後援や協賛を得るための手順紹介
 - 福岡ソフトバンクホークスを通じた協賛の事例紹介
 
後援は主に名義や応援という形での支援で、公共性や社会貢献の色合いが強く、協賛は企業のマーケティング目的で行う支援で、露出や販促効果を重視するものです。
目的やターゲット、期待する効果を明確にして、相手(自治体・団体・企業)との役割分担や契約条件をしっかりすり合わせ、良いパートナーシップを構築していきましょう。
『福岡ソフトバンクホークス』では、スポンサーシップにもご活用いただける資料を用意しています。
詳しくは、こちらをご確認ください。




